いつも同じ空の下で

一歩一歩



――翌日




「いってきまーす」



午前中の部活を終えて、一度家に帰って着替えてから学校近くの駅でユウキとアヤカと待ち合わせ

あんなに楽しみにしていたケーキも、昨日の出来事で頭がいっぱいだ



昨日はというと、あれからしばらくして戻ってきたユウキが、放心状態だった私から事情を聞くのに奮闘していた




「え!? 連絡先聞かなかったの!?」

「ってか弁当拾ったのその人だったの!?」



と、ユウキなりに事をまとめて



「これは事件だわ。明日3人で緊急会議よ」


と、はりきっていた





まぁ、実際恋なんてした事ない私にとっては、昨日の体験は未知なるモノで

昨日、夜な夜な今日起こった出来事を何回も何回もリバースしてなぞっていた



そして、ヨシキの笑顔を思い出す度に、胸の奥がきゅぅっと締め付けられる様だった




これが、いわゆるトキメキなのかな?

それとも、ただ今まで体験した事がなかった事が起こったから、脳がビックリしただけとか?



でもどんな考えが浮かんで消えても、最後には





――ヨシキにもう1度会いたい




その考えに辿り着くのだった
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