いつも同じ空の下で
冷たい風が頬を撫でる
そんな中、目を見開いて私を見つめるヨシキ
でも
「――ジュリ・・・俺もジュリが好きだ」
「――え」
「それを、どうしても伝えたかったんだ」
そう言うと、ヨシキは私を覆いかぶさる様にして抱きしめた
爽やかなシトラスの香り胸いっぱいに広がる
そんな中、思いもしなかったヨシキの言葉に、今度は私の目が点になる
私を・・・好き?
ヨシキが?
でも彼女は?
困惑して何も言えない私の髪を優しく撫でて、ゆっくりと話しだしたヨシキ
「ジュリと別れてから、胸にぽっかり穴が開いて、何をしても心に響かなかった。何かを見ても、何をしていてもジュリの事しか考えられなかった」
「――うん」
「俺はずっと側にいてやれない。きっとジュリに寂しい思いをさせる・・・だから別れた方がジュリの為だと思った」
「――」
「ジュリに別れを告げられてから、何度も忘れ様としたけど、どうしても忘れられなかった。いや・・・忘れたくなかった。俺にとってジュリはすべてだったから。俺からジュリを取ったら、俺には何も残らなかった」
悲しそうに、声を詰まらせながらそう言うヨシキ
私を抱きしめる腕の力が増す
―――これは夢?
都合のいい夢?
でも
夢なら覚めないで