いつも同じ空の下で



長い情事の後、疲れ果てた私は鈍い倦怠感の中、ベットで息を整えていた

そんな、うつ伏せでグッタリしている私の髪を、優しくヨシキがすいている




「ジュリ。髪伸びたね」

「うん。やっとだよ」



そう

部活を辞めてから、ずっと髪を伸ばしている私

今では肩にかかるほどの長さになっている




「ロングヘアーって初めてなんだ・・・・どう?」



いつも部活でショートカットだった私

初めて女の子らしい髪型にして、自分では違和感があった


不安気にヨシキに視線を投げた私を見て、ヨシキが優しく瞳を細めた



「うん。女の子らして可愛い。ジュリのふわふわの髪触りたくなる」



そう言って私の髪に顔を近づけるヨシキ


ふふ。犬みたい


私の顔に手を添えて、こめかみにキスをするヨシキ


優しくって、温かいキス


そんな、ヨシキの行動1つ1つに愛を感じた




――そんな幸せな毎日が続いた

でも着々と別れの時は迫っていた



ヨシキがイギリスに発つのは3月

もう後、4か月後だった



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