いつも同じ空の下で


イギリスに行けば、講義などで忙しくて、日本に帰ってくるのは難しいらしい

それに、親のお金を借りてやる事だから、中途半端は事はしたくない

以前、そう言っていたヨシキ



始め、その話を聞いた時は寂しさでいっぱいだったけど、ヨシキらしいと思って納得した

寂しいのは確かだけど、私の存在がヨシキの夢の妨げになる事の方がもっと嫌だった

それに、どんな時も笑顔でヨシキの夢を応援したいと思ったから



もちろん連絡は取れるけど、時差などを考えると頻繁にはできない

これから訪れる日々は、きっと寂しさで溢れていると思う





一度は離れる寂しさに耐えられず別れを告げた私

明るい未来などないと決めつけて、傷つく事から逃げた


でもヨシキを失って、自分には彼がいないと私は私でいられなくなると気づいた

そして彼もまた、そう思ってくれた



この先、私達の未来は明るいかどうかなんて分からない

きっと寂しくて涙を流す事は多いだろう



でも私は、待ち続ける

そう決めた


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