いつも同じ空の下で


―――そして迎えた土曜日。




「ジュリ、急いで!! 試合終わっちゃうよっ」



そう言って私の前を走って、じれったそうにしているユウキ

さっき部活で、しこたま走ったのに、どこにそんな元気があるんだろうか




「待ってよ~」




こんな時に限って部活が長引いてしまって

電車に駆け込んだ時には、既に試合が始まっているであろう時間だった



バタバタと、この前も来た青凌高校近くの駅で降り、急いで高校の体育館へと向かった私達

高校へ着くと体育館の方から、もの凄い大音量の声援が聞こえた

導かれる様に声援のする体育館の中に滑り込み、桜華高校の応援団がいる席へと急いだ





「ユウキ!! ジュリ!! こっちこっち」



熱気ムンムンの応援団の中をキョロキョロと見渡していると、どこからともなく聞き覚えのある声がした

ふと、声の先を見ると観覧席の一番前にアヤカが座りながら手をバタバタさせて手招きしていた





「どう!? 勝ってる?」

「もう残り15分で試合終了なんだけど、けっこうな点差で負けてる」



大音量の歓声の中で、アヤカが負けじと大きな声で叫んで教えてくれた




「ジュリ!! そんな事より、ヨシキどれ!?」



そんな私達の会話を聞いて、自分の高校の勝敗なんて全く興味ない!! といった感じのユウキがコートを見下ろしてキョロキョロしていた

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