いつも同じ空の下で
ウキウキした気持ちで、急いで向かった駅に着いたのは約束の時間の10分前
「よかった・・・ハァ・・間に合った」
額の汗を拭いながら、走ってきて乱れた息を整える
チラリと横目で見た自分の顔は、もう緩みっぱなし
そんな、締まりのない自分の顔を必至に正常に戻そうとしていると
「――ぅわっ!!」
「ぎゃっ!!」
いきなり後ろから大声を出されて、驚いた私はビクッとその場に飛び跳ねる様にして後ろを振り返った
するとそこには、悪戯っ子みたいにニッコリ笑って、透き通った目をキラキラさせたヨシキが立っていた
「アハハッびっくりした? 俺も今着いたんだ」
「もぅ!! めっちゃびっくりしたよっ」
「ごめんごめん。じゃ行こっか、お昼ご飯まだだろ?」
そう言ってヨシキはケラケラと笑いながら、改札口へと向かった
「どこ行くの?」
「ん? 秘密」
そう言ってヨシキは後ろを歩く私をチラッと見てニッコリ笑った
それから私達は、少し離れた郊外まで電車で向かった
途中お洒落なオープンカフェでサンドイッチを買ってから、少し離れた所にあった森林公園へと向かった
「すごーいっ!! こんな所にこんな場所があったんだ~」
そこは、この前の公園とは比べものにならないくらい大きな公園だった
緑の芝生が綺麗に切り揃えられていて、その周りを囲むように沢山の木や花が植えられていた
芝生の絨毯の隣には、小さな小川が流れていて水車がカタカタと動いている
そして遠くには小さなコテージの様な建物も見える
「こっち」
そう言ってヨシキは、キョロキョロと辺りを見渡す私に声をかけて、公園の奥へと進んでいった