いつも同じ空の下で



熱い吐息と共に、チュッという生々しい音が耳元で鳴って、思わず体を引いて驚いた私



「―――っ」

「機嫌なおして?」




そう言って、小さく首を傾げたヨシキはもう惚れ惚れするほどカッコイイ

いつも思うけど、こういう所になんか外国の血を感じるよね・・・




こうされると、もう私は完全降伏

コクンと頷くしかできない




きっとヨシキも、その事を知っていてやるんだろうけど...



う~ん・・なんか悔しい






そんな事をしているうちに、いつの間にか家に着いていた私達


少しでも濡れない様に玄関の屋根のある所まで傘を差し掛けてくれるヨシキ

玄関に着くとパッと明かりが自動的に点いて、ヨシキの体を照らしだした



「――!!」



明かりの中に立つヨシキを見てびっくりした



私の立っていた反対側の肩や足は雨でぐっしょりと濡れて、シャツが肌にくっついていた




「わっ!! ヨシキびしょ濡れじゃん!! ごめんっ私が傘持ってないばっかりにっ」

「ジュリが濡れたら大変でしょ? 俺がそうしたかったんだから謝んないで」



そう言って、パンパンと濡れた制服を叩きながらニッコリと笑うヨシキ


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