いつも同じ空の下で
ヨシキの言葉を聞いて、ミズキは照れくさそうに笑うと、ドタバタと2階へ上がって行った
「なんか・・・ごめんね」
申し訳ないのやら、恥ずかしいやらで、とにかく謝った
「なにが? 逆に俺が謝りたいぐらいだよ。でも・・・いい家族だね。ジュリがいい子に育つのも分かるよ」
そう言って眩しそうに目を細めて、私の髪を優しく撫でたヨシキ
その言葉と笑顔に胸の奥がポカポカと温かくなる
それでも、なんだか恥ずかしくて勢いよく下を向いたまま
「ありがとう」
小さな声で、そう言った
◇
それから、お風呂が沸くまでリビングで母の持ってきた服に着替えたヨシキは
お母さんからの質問攻めにあいながらも、ニコニコと話していた
しばらくして、ヨシキがお風呂に入りに行くと
「いい子ね~ヨシキくん!! かっこいいし礼儀正しいし。あんな、いい彼氏がいるんなら早く教えなさいよ~」
と、ルンルンとキッチンからお母さんが顔を覗かせて話しかけてきた
「それより。ヨシキくん夜ご飯も食べていきなさいよ!! お腹すいてるでしょ。今日はコロッケよ~」
「―――あ...うん・・・わかった」
大量に揚げているコロッケを見ると、私の意見なんて意味ないんだろうな。と思った私はすんなりとOKした