いつも同じ空の下で
「ほら、散った散った!!」
そう言ってヨシキは私の周りに群がっていた男の子達を、わぁわぁと散らばせた
「ごめんねジュリ。嫌な思いしなかった?」
さっきまで少し怖い顔していたヨシキが、いつもの優しい顔に戻っていた
あんな顔する事もあるんだな~
なんだかヨシキの新しい面を見れて得した気分
「ううん。みんな面白い人達だね」
「女に飢えてるんだよ、あいつ等・・・」
仕方ないなって顔で散って行った友達を見つめるヨシキ
それでも、みんなを見つめるヨシキの目はとっても優しい目をしていた
きっと、みんなの事大好きなんだろうな
そんなヨシキを横目に見ていると
「ジュリ~。荷物下すよ~」
遠くの方でユウキの呼ぶ声が聞こえた
その声でハッと我に返る
「ごめんっ!! 行くね」
名残惜しかったけど、ヨシキに手を振って自分たちのバスに戻った
バスに戻ると、ユウキが悪そうな顔してニタニタ笑っている
「あれね? ヨシキって。結構いい男じゃない」
そう言って、悪そうにグシシと笑っているユウキ
可愛い顔が台無しだ