いつも同じ空の下で


「忘れ物~? 誰のだろ、後輩かな?」



そう言って、私の広げた短パンを見つめるユウキ

しかし、その短パンには



「SEIRYO」



と、右足の所に青色の糸で刺繍してあった

一瞬その文字を見て固まる私達

そして



「え!? これ青凌の短パンじゃん。取り忘れたんだな~アイツら」

「だね・・・どうしよ・・・置いておいたら取りに来るかな・・・」



広げた短パンを、どうしたものかと眺めていると



「あ、そうだ!! 届けに行けば!? 青凌の宿舎って隣でしょ? もしかしたらヨシキと会えるかもしれないじゃん!!」



ナイスアイディア!! と言わんばかりに目をキラキラさせて、私の目を見つめるユウキ



「え~!! 嫌だよ。どこがヨシキの部屋かも分からないし、あんな男の群れの中に・・・」

「なに言ってんの! 私もついて行ってあげるから」



そう言って、もの凄い力でバシッと背中を叩かれて、思わずよろめいた

ユウキ・・・この合宿でまた一段と筋肉つけたな



ユウキの強烈な張り手をくらい、いつもと違う痛さにそう痛感した




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