いつも同じ空の下で
「ところで、ジュリちゃんとヨシキはどこまでやったの?」
突然降ってきた下ネタ系の質問に、後ろで揉みくちゃにされていたヨシキが人の間を抜けてこっちへ向かってきた
そして、透き通った瞳を煌めかせ、ガシッと私の腕を掴んだ大きな手
「お前ら近寄りすぎ!! ジュリ、こっち」
そう言って、グイッと私の手を引いて部屋から出たヨシキ
そして、足がもつれる私を引っ張って、ずんずんと奥へと進んでいった
後ろを振り返ると、ユウキがニタニタと悪戯っ子の様な顔をしながら手を振っていた
一気に赤くなる顔を押さえて、流されるまま
私はヨシキの後を追った
「ヨシキッ。待って、どこ行くの?」
グイグイと私の腕を引っ張るヨシキが、なんだか少し怒っている様に見えて、不安な声で話しかけた
「――」
それでもヨシキは無言でグイグイと宿舎の奥へと進んでいく
その大きな背中を見つめながら、ただ黙って後を追う
しばらくして、ヨシキに連れてこられた場所は、一階の談話室の様な部屋だった
既に電気は消されていて、非常口の緑色のランプだけが薄暗く灯っている