いつも同じ空の下で


「言ったでしょ? 遠慮しないって」




息を上げる私にそう言って、ヨシキは私をゆっくり床に座らせた

そして優しく私の前髪をかき分けて、チュッと額にキスをした




「――っ」




もう何が何だか分からない私は、茫然とヨシキを見つめる

そんな私を見て、いつもの様に笑い出したヨシキ




「アハハ。可愛い顔」



ケラケラと笑って、私の髪をガシガシと掻き回したヨシキ

それでも、徐々に優しい顔になって、私の髪をゆっくりと撫でた




「ごめんね、乱暴にして――。でも俺ずっと我慢してたから、歯止めがきかなかった」



そう言って眩しそうに目を細めて、私を見つめるヨシキ




「我慢?」



何を我慢していたのかサッパリ検討のつかない私は、オウムの様にヨシキの言葉をなぞった




「そう。ジュリにキスするのずっと我慢してたの。ガツガツしてると思われたくなかったし・・・」




そう言って、バツの悪そうに下を向くヨシキ




「でも、さっきあいつらにチヤホヤされてるジュリを見てたら我慢の糸が切れた」

「チヤホヤ?」

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