いつも同じ空の下で
「ジュリ~。ヨシキくんが来たぞ~」
そう言って、少し嬉しそうにお父さんが一階から叫んでいる
――そぅ・・・お父さんはヨシキが大のお気に入り
まぁお父さんだけではなく、うちの家族みんななんだけどね・・・
トントンと浴衣を崩さないように、慎重に階段を降りる
すると、階段下にすぐある玄関から、ヨシキとお父さんが楽しそうに話している姿が見えた
ヨシキも夏らしく、紺色の甚平を着ている
始めてみる甚平姿にキュンっとした
本当に何来ても似合うんだなぁ・・・
「おまたせっ」
玄関に着いた私は、満面の笑みをヨシキに駆け寄る
その途端、楽しそうにお父さんと話していたヨシキだったけど、私の顔を見るなり目を輝かせた
「・・・・わぁ・・・ジュリ、すっごく綺麗だ」
「ほ・・・本当? 変じゃない?」
「変なわけないじゃん。すっごい似合ってるよ」
なんだか恥ずかしくて俯いた私を、ヨシキは無邪気に左右から覗いては、綺麗だと言ってくれた