いつも同じ空の下で


こういう事は、ちっとも恥ずかしがらずに言うヨシキは、やっぱり外国の血が流れてるんだなぁ~と、改めて思ってしまう

だって日本人はだいたい恥ずかしがって、綺麗だよ。なんて絶対言わないもん




「ありがと」




この浴衣にして良かった







「「いってきま~す」」



ヨシキと2人、お母さん達に元気に手を振って家を出た

すると突然、家から離れた途端ギュッとヨシキに抱きしめられた





「ど、どしたの!?」





突然のヨシキの行動にビックリする私

すると、抱きしめていた腕を緩めて、透き通った瞳で私を見つめたヨシキ




「ジュリの浴衣すっごく可愛い。キス我慢するの大変だった」

「――っ」

「みんなに見せるの、もったいない」




まるで子供みたいに唇を尖らせて拗ねているヨシキ

その姿を見て、思わず笑みが零れる




「ふふっ。ありがとヨシキ。ヨシキも甚平すっごく似合ってる」




あまりにも可愛くって、少し背伸びしてヨシキの頬にキスをして、そう言った

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