不滅の妖怪を御存じ?



「保留、ということになりました。」

「……え。」

「妖力が河童よりも小さいということから、学園内に居ても大した影響はない、と判断されました。」

「はぁ!?」


有明は低い声で紫月を睨んだが、紫月は有明が見えないようで平然としていた。

藍は有明が紫月に飛びかかろうとするのを必死で押さえ込んだ。
バタバタと手足を振り回す有明を羽交い締め。
藍よりも体は小さいが男の子だからかなかなか強い。
押さえ込むだけで一苦労だ。


「大丈夫ですか?」

「なんとか。」


有明が見えない紫月には藍が一人で暴れているようにした見えなかったのだろう。

ゼエゼエと息を乱しながらこれは大変なことになったな、と藍は思った。



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