【完】蘭蝶~愛されない姫は女総長様~
「青嵐とか訳の分からない族に入ってたから、こうなったんだ……っ」
違う。
青嵐の皆は優しいよ。
すごく春ちゃんのことを思ってるよ。
悪いのは全部私なんだから、青嵐のことは悪く言わないで。
なんて私の心の声が聞こえる訳もなく、時間だけが過ぎていった。
「美代子、今日はもう帰って明日にまた来よう」
え、やばい。
隠れなきゃ。
私は近くにあった鉢に植えてある木の後ろに、あの人たちがいなくなるまで隠れた。