【短編】唇を近づけて



「俺は、悔しいよ」



「…近藤くん?」



「青木は、このままでいいの?」




頬っぺたは、ずっとつねられたまま。



でも、頬っぺたの痛みなんか感じないくらいに、心がズキンと痛んだ。




このままでいい?



このままでいいわけなんて、ない。




「思ったことははっきり言えよ。青木の意見を聞かせるためには、まず青木自身が伝えようとしないと」



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