産後1ヶ月
1ヶ月健診が終わりお宮参りが終わり、クリスマスの季節になった。


母はまだ我が家にいる。


別にまだいてほしいとも言ってないのだが、何だかまだここにいる。


退院してそろそろ2ヶ月、母はどうやら息子との別れが惜しくなってきたらしい。


毎日、別れるのさみしいわ~息子に話し掛けている。


里帰りなら、いつ自分の家に戻るかは当然自分の自由に決められる。


早く帰りたければそうすればいいし、もう少し実家でのんびりしたければのんびりすればいい。


ところが手伝いに来てもらっていると、その引き際が非常に難しい。


だいぶ体調も回復してきたし、そろそろ一人でも大丈夫そうになってきたのだが、もう帰ってとは実の母親といえども言いづらい。


私はできるだけ自然に、母にいつ頃までいるのか尋ねてみた。


すると「来週いっぱいまではいてあげるわよ~大丈夫よ~」と満面の笑みで言われた。


そ、そっか。


私はまだいるのかと少しがっくりしたが、半面ホッとしていた。


私のイライラはあまり伝わっていないようだ。


色々と母に関して述べてはきたが、全てが不満な訳では決して無い。


当然感謝もしているし、頼りにもしている。


ただ私が子供を授かる前から漠然と抱いていた、いわゆる「ばぁば」のイメージと実際の母の姿が、ほんの少しズレていただけのことなのだ。


だから私がシャワーを浴びてくるから息子を見ていてと言った時に必死の形相で「すぐ出てきてねっ」と返されたり、1時間だけ眠らせてと言って息子を預けて寝室へ言っても、息子の泣き声をアピールするように廊下をウロウロされたりすると、こんなばぁば見たことない!!と怒りに満ちてしまうのだ。
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