奏春高校 ☆青春のラブストーリー☆+番外編

嫌な記憶に耐えながらいう。

「3週間前の土曜日、美月ちゃんと一緒にいたでしょう。」

葉君はまだあたしの手首
をつかんでいる。

葉「…みてたのか?」

やっぱり
あれは葉君と美月ちゃんだった。


夢じゃなかった。
夢だと言ってくれたら、どんなに
楽だろう。


「なにしてたの?」

睨むようにたずねた。

葉「…言えない。」

「言ってよ!!言えないようなこと
してたの?」

葉「そうじゃない。」

「だったら…だったら言ってよ!」

葉「だから、言えない!」

「っ…離して!」

あたしの手首をつかむ葉君の
右手を振りほどこうとするが、
離してくれない。
むしろ、


ーーぎゅっ

「きゃっ」

手首を引かれ、葉君の
腕の中だった。

葉「離さない…」

「いっ…嫌だ…」

もがいても葉君の力には
叶わなかった。



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