~時恋~ トキコイ
これから
友人、香奈によって連れてこられた花咲神社の祠に触れたことにより、友坂沙織は妖狐(ようこ)の世界へと飛ばされた。
そして、沙織を待っていたのは一人の銀色の髪の青年だった。
「そういえば、俺の名を言っていなかったな。」
すると青年は沙織に向き直り、
「俺は暁(あかつき)だ。この炎火の里で生まれ育った妖狐だ」
「あかつき……さん?」
「暁でいい。おまえには、今から俺の生家に来てもらう」
「暁の実家?なんで??」
「いいのか?おまえ、見たところこの世界の者ではないだろう」
「う………」
痛いところをつかれ、渋々暁に着いていった。