~時恋~ トキコイ


 頭領の言葉に官僚達は一気に静けさを取り戻す。


「この者は、炎火の町中でみつけた人間の女で御座います」


『人間!?人間だと?何故こんなところに』


『嫌だわ、何故暁様はこんな人間を…!』

 困惑のあまり、室内がざわめき始める。

「皆、静まれと言っているのが分からないのか」


 頭領の一言によって再び座敷は静けさを取り戻す。


 「そこの女子、名は何という」

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