言葉―ありがとうアロマ―
アロマが逃げ出した日の朝、首輪がゆるいな…と思いつつ、直さなかったこと。
だいたい、皮膚病を患ったのは、きっとシャンプーを怠ったせいだ。
ひとこと、「病院へ連れていくのは盆明けでいいんじゃない?」と、思ってたのに言わなかった。
そして何よりも…
その数日前に、私はアロマに暴言を吐いた。
「病院行って、もう帰ってくるな!」
と…。
アロマは…本当に帰ってこなかった。
言葉は恐い。
ちょうど盆のころ…。
私の暴言のせいでアロマは連れていかれたんだ…と思った。
けどあの言葉に「死んでしまえ」なんて意味はもちろん全くなかった。
こうして皮膚病にさせたり、うちではケアが行き届かないから、病院行ってそのまま飼ってもらえよ、なんて軽はずみな意味だった。
だからって…、アロマがそんなこと望もうか。