anjel
「幸望?」
「ごめんね、翔輝。
もう、先輩と連絡取り合ったりしないから…」
「……ごめんな、心せまくて」
首をふる。
翔輝は、悪くないよ。
「私、翔輝の事、嫌いになったりしないから」
嫌いに、なれると思う?
分からない感情に悩まされても、
やっぱり私、翔輝が好きなんだ。
私の言葉に、翔輝がほっと息をつく。
「ったく、俺に心配かけんなよ!」
俺様な言葉も、今なら強がりだって思える。
「ごめんね?」
だから私も、素直にできるんだ。
「ゆるさねー」
そう言いながらも、翔輝は甘いキスをしてきた。
そして、私がまた倒れたのは言うまでもない…