anjel
そんなことをしているうちに、いつの間にか1年8組に着いていた。
「失礼しまーす」
「し、失礼します!」
前のドアを開けると、一気に視線が集まった。
うっ……
「い、今から学祭の準備始めるから、
フィールドの人は3年1組、
イベントの人は1年8組、
ステージの人は2年5組に集まってください!」
私がそう言うと、いくつか「はーい!」という声が聞こえてきた。
「あの、先輩!」
教室を出ようとした時に、1人の女の子に声をかけられる。
「どうしたの?」
「えっと、3年1組って、何階ですか?」
「真ん中の階段の、2階の一番手前だよ」
「ありがとうございます!」
ニコッと笑って走っていく女の子。
礼儀良くて、いい子だなあ。