anjel
そんな亮二先輩の隣にいる翔先輩が、
「亮二、顔赤い」
と言う。
「ちょっ、!
翔うるさい!!!」
さらに赤くなる亮二先輩。
それを見て笑う奏多先輩。
「いや、さ、?
幸望りんだいぶ打ち解けてくれたなあと思って」
「え?」
「前までは、先輩と後輩の壁を感じてたんだけど、今はもう本当に仲間だなって思うんだ」
「あ、それ、俺も思ってた!」
奏多先輩が賛同する。
「明るくなったよね、幸望ちゃん」
前からも明るかったんだけど、と笑うみっくん先輩。
確かに自分でも思う。
前まではこうやって先輩たちと話すだけでも緊張してたのに、
今では心から楽しいって思える。
人前で話すのが苦手じゃなくなったり、
歌うことに対する思いも先輩たちのおかげで変わった。