anjel
それから亮くん希望のコンビニに行って、ハーゲンダッツを買ってもらう。
「ったく、幸望りんのぶんだけって言ったのに……」
「さすがリーダー!」
「…当たり前だ」
「当たり前じゃねーよ!!!」
ライブハウスに着いてからも、
アイスのことで言い合ってる亮くんたち。
私とみっくんは、さっさとアイスを出して食べ始めた。
「おいし〜!!」
久しぶりに食べるハーゲンダッツに、
思わず笑みがこぼれる。
「亮くん、ありがとうございます」
そう言うと、亮くんは照れたように頭をかく。
「いえいえ〜」
「…亮二顔きもい」
「翔!?」
そうしてワイワイ騒いだあと、
気づけばみんなで雑魚寝していた。
私は5時に目が覚め、みんなが起きないように静かに片付け始めた。
昨日けっこう騒いだからなあ……
ゴミをゴミ袋に入れ、ひとつにまとめる。
…先輩たちいなかったら、私野宿してたもんなあ。
本当に、ありがとうございます。
寝ている先輩たちに、心の中でそう呟いた。