Song Romance




「俺は…俺は、母さんが……
夢歌は何もできないって言ってた時から
何にもできねぇ妹なんていらねぇって、
唯だってできる妹なのにこいつだけ
情けなくて……嫌いだった。」


「知ってるよ。
でもさ何ができないのか
逆に言ってほしいよね。考えなよ。」


「確かに…私………
ゆめのできないことなんて知らない。」


香織がつぶやいた。


「自分でいうのも悪いけどさ、
私、学力は校内1に、成績all5に、
家の家事ぜーんぶやって超大人気歌手
………何ができてないの?」


「それは……」


「ないよね。歌手のこと知らなくても
あんたちができない家事も
それぞれ片方しかできなかったりする
スポーツも勉強もできるの。」




< 166 / 241 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop