悪魔の微笑み
は……!?
何言ってるの!?
身体の中で、何かが爆発した。
それは、魔力でも何でもない。
人間らしい感情……
怒りだ。
それはあたしの弱い心に火を点け、あたしの手を動かす。
パシン……
あたしは渾身の力を込めて、輝の頬を叩いていた。
乾いた音が裏庭に響く。
雛に餌をあげている親鳥が、驚いて飛び去った。
輝はあたしを見たまま頬に手を当てる。
その頬は微かに赤く染まっていた。
天使でも何でも許さない。
よくも平気な顔で、そんなことが言えるね。