悪魔の微笑み
店内は広く、ソファーや椅子が置かれている。
天国をイメージしているのか、濃紺の壁には所々雲の絵が書かれている。
どうやら奥にはDJブースと広い空間があるようで。
すでに集まった数人の男が激しく踊り狂っていた。
手前にカウンターがあり、黒い服を着た男性が、
「いらっしゃい」
輝に声をかけた。
「あぁ……」
輝はそう言って、新しい煙草を取り出す。
だが、
「灰皿の所で吸えよ」
男にたしなめられた。
怒りだすかと思ったが、意外と素直に言うことを聞く輝。
男をひと睨みし、煙草をケースに戻した。