悪魔の微笑み



そんな二人のやり取りを黙って見ていたあたし。



大人しくしているけど……

だけど……

すごく悔しい。




勝手に連れてこられて、ガキ扱いされて。

あたしは、侮辱されるためにここに来た訳じゃない。





両手の拳が気付いたら震えていた。

あたしの爆発まで、五秒前……





「俺はガキは苦手だ」





四秒前……





「俺も好きじゃねぇよ。

でも、こいつはな……」





三秒前……





「……なるほどな」





二秒前……





「だけど、高校の制服でいられたら、さすがにマズいな」





一秒前……





「奥に明里がいるから、適当に服でも貸してもらえ」






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