悪魔の微笑み




アキ……。




誰だろう。



輝の、恋人?






輝なんて大嫌いなのに胸が痛い。

輝が他人だと弁明してくれることを、必死で祈った。



輝と明里さんの間に沈黙が訪れ、あたしの鼓動の音だけがやたら大きく響いていた。






「あなたはあの娘……玲ちゃんにアキを重ねているの?」



「なわけねぇだろ!!」




輝が声を荒げる。

でも、その声は微かに震えていた。





「分かってるよね?

悪魔と肉体関係を持ったら……

あなたは滅びる」




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