悪魔の微笑み
それにしても、嫌な夢だった。
アキを呼ぶ、輝の悲痛な叫びが耳から離れない。
一体、輝とアキの間には何があったのだろうか。
そう思うが、打ち消すように慌てて首を振る。
あたしには関係のないことだ。
あたしはそれを利用して、輝を消してやるんだから。
ふと、後ろの輝を見る。
すると、いつものように嫌らしい笑みを浮かべてあたしを見返した。
まるで、変態……
いや、悪魔のような笑いだ。
こんな輝の顔を見るたびに、あたしは不快になる。
情けも何もない。
ただ、少しの我慢が必要なだけ。