悪魔の微笑み
「でかしたじゃん、玲!!」
昼休み、あたしの報告を聞くなり有希が大声を出して飛び上がった。
「有希!!声が大きい!!」
あたしは口の前に人差し指を当て、辺りをきょろきょろ見回す。
ここは屋上。
滅多に人なんて現れない。
でも、念には念を押さないと。
正樹君は結構モテるし、何としても輝に気付かれてはいけないから。
「ごめん、でも嬉しくて」
自分のことのように喜んでくれる有希は、本当に大切な友達だ。