悪魔の微笑み




思わず隣を見た。

そして、飛び上がりそうになった。




隣の輝は、憎しみに歪んだ顔であたしを睨みつけていた。

その目は血走っているかと思うほど。

あぁ、綺麗な顔が台無し。

まるで般若の顔だ。





「てめぇ、またそうやって色目使いやがって」



「色目!?」





輝は何を勘違いしているのだろう。

あたしと聖さんなんて、何の関係もない。

ただの店長と客じゃん。



< 176 / 307 >

この作品をシェア

pagetop