悪魔の微笑み




輝は夜風にそのネクタイを靡かせていた。

さらさらと揺れる髪をかき上げ、あたしに目を落とす。

その視線がやけに色っぽくて、顔にぼっと血が上るあたし。

冷えた身体は急に熱を持ち、火を吹きそうなほど。





輝はその形のいい唇を歪め、満足そうに言った。




「これで二人っきりだな」



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