悪魔の微笑み




「離し……」




言葉を発しかけた唇は塞がれ、荒々しく舌が入ってくる。

頭が真っ白になって、息すら出来ない。

ただ、輝の存在をはっきり感じる。





「……ッ」




声にならない声を洩らし、身体を震わせる。



輝のキスは甘くて、なぜか優しく切ない。

身体の力が抜けて、もう全てがどうでもよくなってしまう。



気がついたら夢中で輝にしがみつき、その唇を求めていた。





< 181 / 307 >

この作品をシェア

pagetop