悪魔の微笑み
そんな訳で、結局輝と身体の関係を結ぶことはなかった。
それを後悔はしていない。
それで良かったと思った。
それに……
輝の言葉がこの上なく嬉しかった。
輝といたら、酷く消耗する。
悪魔にとっても、天使は脅威だと思い知る。
そのうち、あたしの身体さえも消滅してしまうかもしれない。
だけど……
それでも輝といたい、なんて思えた。
これを恋と言うのかな。
何とも言えない、甘くて酸っぱいこの気持ちを。