悪魔の微笑み



え!?

何してんの?

ここは学校だよ?

みんな、凍り付いてんじゃん。




女子のうちの数人は完全に青ざめて、目に涙すら浮かべている。

大好きな先生の予想外の行動に驚き、深くショックを受けているようだ。







輝はそのまま手を差し出し……



パチン……



指を鳴らした。








その瞬間、




「これから白浜先生の授業だよね?」



「せんせ、初めての授業、緊張する?」




何事もなかったかのように話し出す女子たち。

クラスの中も、いつものようにざわざわと話し声が響き合っていた。




輝が記憶を操作したのだと察する。

こんな時にまで……



「最低」




あたしはぽつりと呟いていた。






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