悪魔の微笑み






あたしは重い足を引きずって、学校へと向かう。




正樹君と会ったら、どうやって挨拶しよう。

どんな顔をすればいいの?




考えるだけで胸が苦しくて、泣きそうになった。






「やだな……」




ネガティブな言葉が漏れる。

いっそ、消えてしまった方が幸せかもしれないとさえ思えた。

そんなマイナス思考を打ち消すかのごとく、鞄を高く振り上げた時だった。





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