悪魔の微笑み




「仕方ない。また来よう」




残念そうに言う有希。

心なしかしょんぼりしている。





「そうだね。また明日会えるし」




正樹君はそう言って、元気付けるように有希の肩をぽんと叩いた。





どこまでいっても正樹君の性格はいいらしい。

輝とは大違い。

このまま、正樹君と付き合えたなら、どんなに幸せだっただろう。






だけど……

あたしの心と身体は、もはや輝を求め始めている。





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