悪魔の微笑み





「いじめに遭った」



「……え……」





返す言葉が見つからない。




輝がいじめられる?

……嘘でしょ。






「てめぇ、今笑ったな!?」




輝はそう言って顔をしかめ、あたしを見る。




「そ……そんなことない!!」




思わず否定してしまうあたし。



輝の弱みを握れて嬉しいはずなのに、あたしの心にたくさんの矢が突き刺さる。

輝の辛い過去を聞いて、輝と同じように胸を痛めるあたしがいた。




< 237 / 307 >

この作品をシェア

pagetop