悪魔の微笑み




「忘れてた!!

四人組の特典、使わなきゃ損だよね」




ノリノリで有希が言う。




「四人組の特典!?」




思わず有希に聞き返す。

すると、有希は知らないの?とでもいった驚いた表情をする。




嫌な予感がした。

その嫌な予感は見事に的中する。







「今日は、四人組で行動すると優先的にアトラクションに乗れる日なんだよ?

あとは、レストランの割引きがあったり」





そんな馬鹿な……




愕然とするあたし。

きっと、いや、絶対輝のせいだろう。

また変なまやかしを使ったのだろう。





あたしは輝を睨んだ。

すると、輝はあたしを見て得意げに笑う。

くそ……絶対負けないから!!






だけど……



輝と目が瞬間、あたしの身体は熱く燃えた。

ダメだと分かっているのに、輝から離れきれていないあたしがいた。






< 252 / 307 >

この作品をシェア

pagetop