悪魔の微笑み
「忘れてた!!
四人組の特典、使わなきゃ損だよね」
ノリノリで有希が言う。
「四人組の特典!?」
思わず有希に聞き返す。
すると、有希は知らないの?とでもいった驚いた表情をする。
嫌な予感がした。
その嫌な予感は見事に的中する。
「今日は、四人組で行動すると優先的にアトラクションに乗れる日なんだよ?
あとは、レストランの割引きがあったり」
そんな馬鹿な……
愕然とするあたし。
きっと、いや、絶対輝のせいだろう。
また変なまやかしを使ったのだろう。
あたしは輝を睨んだ。
すると、輝はあたしを見て得意げに笑う。
くそ……絶対負けないから!!
だけど……
輝と目が瞬間、あたしの身体は熱く燃えた。
ダメだと分かっているのに、輝から離れきれていないあたしがいた。