悪魔の微笑み




「いいか。一回しか言わねぇからよく聞け」



「え……」



「俺は……」





なぜだろう。

輝なんて諦めたと思ったのに。

あたしの胸がキュンキュンと疼く。

その視線に釘付けになって動くことすら出来ない。




心なしか輝の顔は紅くて。

言葉に詰まったように口を結ぶ。

その仕草が愛しい。

そして、その唇に触れたい。






「俺は……



お前に惚れている」





「……え!?」




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