悪魔の微笑み





「玲!!」





こんな姿なのに。

こんな醜いあたしなのに、有希は涙を流してあたしにしがみつく。




「ごめんね、玲!!」





謝らないといけないのは、あたしの方なのに。





声を発そうとしても、出てこない。

既に声帯すら機能していないようだ。




だけど、この翼のある限り、あたしは有希を守って見せる。





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