悪魔の微笑み





輝はあたしの身体を離し、顔を覗き込む。

その切れ長の瞳が嬉しそうに輝いていた。





「お前は……天使になった」



「え!?」




耳を疑う。

輝はまた、あたしを騙そうとしているのではないか。

だけど、輝の触れる腕からは、温かくて優しい力が流れ込んできて。

疲れた身体を癒してくれるようだ。



前とは全く違うこの変化。

あたしは、本当に天使になったのかもしれない。



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