悪魔の微笑み





どきん、どきん、どきん……





心臓が大きく脈を打つ。

有希の返事を待つのが怖い。



あたしは、これで大切な友達を失った。

出来ることなら、このまま姿を消してしまいたい。






有希はあたしをじっと見つめた。

その、笑っているとも怒っているとも取れない視線が怖い。

胸が苦しくて息すら出来ない。




有希は口をゆっくり開き……




「今さら何?」




そう言った。




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