悪魔の微笑み




やっとの思いで輝の足を踏み、身体を離す。

それでも余韻はあたしの身体に深く刻み込まれ、魔力を吸い続ける。






「……てぇな」




そう言って口を押さえる輝。

その唇には、微かに血が付いていた。






慌てて口に手を当てるあたし。

唇の奥で、長く伸びた牙から血が滴り落ちていた。




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