悪魔の微笑み

奴の力







あたしはその場に突っ立って震えていた。

今にでも泡となり、消えてしまうのではないかと怯えて。

真っ黒な使者が現れて、あたしを葬り去るのだろう。





あたしは馬鹿だ。

せっかくここまで生きてきたのに。

修行もあと少しなのに。




……なのに、輝みたいなくだらない男のせいで消されるなんて。






悔しい。




……すごく悔しい。







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