悪魔の微笑み





もう、どうでも良かった。

どうせ消されるのなら、何をしてもいいと思った。





煙の舞い上がる穴から目を逸らすあたし。

そして、悪魔の姿を解放する。




黒い羽が開き、

手の爪は伸び、

牙が生える。

おまけに頭には二本の角。

あぁ、本当に醜い姿。





あたしは悪いことをした訳でもないのに、初めから悪魔。

白い羽を持つ天使だったら良かったのに。






神様、次に生まれ変わるときは、天使になりたいです。




人々を幸せにする、白い天使に。





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