悪魔の微笑み




だけど、一向に身体が消える気配もなく、使者が来るわけでもない。

一体、どうしてしまったのか。






お兄ちゃんはあたしを抱きしめたまま、ゆっくり口を開いた。




「玲。明日は学校を休んだ方がいい」




促されるままにこくりと頷くあたし。

何があったかなんて、お兄ちゃんはとっくに知っているようだ。




「輝という男は危険だ」




ただ、あたしにそう告げた。



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